水あわせ

水あわせの方法は人によって意見や考え方に違いはあるとおもいますが、
慎重になりすぎて意図せず失敗してしまう方もいらっしゃるようです。
以下一応の参考にしていただけたら幸いです。

要点

@ あらかじめ受け入れ側の水槽が、安全に飼育できる状態であること(最も重要) 
どんなに長い時間かけて水あわせしても、受け入れる側の水が悪ければ死んじゃいます。

はじめて水槽を立ち上げる場合は、生体を導入する1〜6週間前(必要期間は底床の種類によって違います。)
に水槽を立ち上げて水草を植え、少し落ち着いてきたら少数のエビや小魚などを、パイロットフィッシュとして
飼育しておかれることをお勧めします。
また、ソイルで新たに水槽を立ち上げた場合は、水質(特にpHと亜硝酸塩)をチェックし必要に応じて
水換えなどの措置を講じておかれると安心です。


A水合わせに必要以上に時間をかけないこと

過剰に時間をかけることはエビにいらぬストレスをかけてダメージを与えてしまいます。
ショック状態にならないよう少しずつ水温や水質に慣らすこと自体は重要ですが、
過度なストレスのかかった状態で長時間おいておくこと自体もダメージを与えているのです。
到着後は、必要最小限の時間内に落ち着かせてあげることが大事です。
水温差がそれほどなければ1時間あれば十分です。(推奨40〜60分)

慎重になりすぎて、何時間もかけてしまうくらいなら、
水合わせなど全くしないほうがいいこともあるかもしれません。


B水あわせ中のストレスを最低限に

・小さな容器に過密にエビを詰め込んでいないか?
・酸欠になっていないか?
・過度なエアレーションをしていないか?
・照明を照らしすぎていないか
・いじりすぎていないか?
・落ち着ける場所(足場)がなくてひたすら泳ぎ回っていないか?


C水あわせ時の水温変化の幅を最低限に(冬季の場合)

冬季は、到着時の水温が10〜16℃程度になることが多く、水槽の水温を25〜26℃にしている場合、
無神経に水槽にエビが入っている袋を浸けてしまうと、わずか30分足らずの間に10〜15℃もの急激な水温上昇に晒してしまいます。

(15℃の水温変化を20分間以内に与えた場合、それだけでダメージを負い、後日2〜4日後くらいの間に死亡することがあります。)

このような、急激な水温上昇を避けるため、受け入れる水槽の水温設定をあらかじめ低め(冬の場合で15〜18℃くらい)
に下げておくと、水あわせ時の負担をかなり軽減できますのでお試しください。
生体を水槽に入れてから、好みの水温設定に戻しておけばOKです。

水温を下げる際、一晩かけて例えば25℃から15℃まで一気に下げても支障はでないと思いますが、
例外もあるかもしれませんので、既に飼育中の個体がいる場合は、
念のため2〜3日かけて少しずつ段階的に下げていくとより安心です。 (例 25℃→20℃→17℃→15℃など)

以下は冬季の水あわせの一例です。(エビがペットボトルで梱包されてきた場合で説明しております。) 

    前準備
到着するまでに、
ビーシュリンプを入れる水槽の温度設定を低めに調整&設定しておく。
・冬季は15〜18℃くらいで受け入れ準備されると良いと思います。
・水温設定が固定で変更できない場合は、受け入れ日の前夜遅く、もしくは当日の早朝(5時とか)にヒーターの電源を落とすというのも一つの手です。

@水温あわせ
到着したら、エビが梱包されている水と水槽の水温を確認。
前準備をしておれば水温差は5℃以内のはず。水槽の照明を消してから、ペットボトルごと水槽に浮かべて水温合わせをする。(20〜30分くらい)
水温差が大きい場合はエアレーション(弱く)しながら室温に慣らし、差が5〜6℃になってから水槽に浮かべる。
(前準備をしておらず水温差が大きい場合は点滴式と呼ばれる方法で水温と水質同時になじませる方法をとったほうが良いかもしれない)


*エビが梱包されている水と水槽の水との水温差が大きい場合、いきなり水槽に浮かべて水温合わせをすると
エビにダメージを与えてしまうことがあります。(そうならないために前準備が必要。寒い時期は特に注意してください)


A水質あわせ
ペットボトルの蓋を開け、中の水を半分くらいになるまで出してから、水槽の水を少し入れて10分間放置(水槽に浮かべた状態)
(ペットボトルの元の水:水槽の水=3:1)
水温は既に合っているので、3:1混合時に水を素早く入れて平気です。(要らぬ時間はかけないこと)


B再びペットボトルの水を半分くらいにしてから、水槽の水をほぼ満タン近くになるまで入れて10分間放置(水槽に浮かべた状態)
(ペットボトルの元の水:水槽の水=1:1)



C水槽内に生体を入れる
(ペットボトルの場合)
ペットボトルの口の部分を切るのも良いのですが、切り口で指を切ってしまうなど怪我する恐れがあるので、キャップを外したペットボトルをまるごと水槽内に入れてエビが勝手に脱出するよう仕向けるのがお勧めです。
小型水槽の場合は、ペットボトルが余裕で入るサイズのプラケース(40cm幅くらい)や洗面器などに、水槽の水をペットボトルの口の部分がつかる深さに入れ、この中に、キャップを外したペットボトルをいれて放置する方法でも良いです。なかなか外に出ないエビがいる場合は、キヤップの口を水中につけたまま底の部分を持ちあげるようにするとすんなりと出てくれるものです。

なお、なかなか思うように出てくれない場合、ドボドボやってもよほど手荒に扱わない限り、それが原因で死んでしまうことはないはずです。ペットボトルの中で引っ付いて出てこない場合は水を入れて繰り返しすすいでください。


D水槽の水温設定をお好みの水温に設定(推奨18〜25℃ @冬の場合)
 【ちなみに20℃前後での設定はエコ&生存率重視、25℃前後での設定は成長&繁殖スピード有利となります。】


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